北水会グループ セントラルキッチン クローバーダイニング(株式会社スイコウアセット)

セントラルキッチンでも手作り感を意識して

品質の安定化と作業の効率化のために既製品を使用

施設分類:セントラルキッチン

ベット数:-

株式会社スイコウアセット 品質保証室 室長 高橋亜有美さん(前段右)、セントラルキッチンクローバーダイニング 主任 大久保伊織さん(後段右) および職員の皆様

  • 食形態ごとの内訳

    コード 1j 4 なし
    名称 ムース食 ソフト食 常食
    対象人数 60 140 1,100

  • 嚥下調整食を導入する際のポイントや流れ

    【セントラルキッチン(CK)について】

     

    北水会グループのセントラルキッチン クローパーダイニングは2009年から開始しました。現在は、もう一つのセントラルキッチン もみじ館を含めると、病院・特別養護老人ホーム等14施設へ合計3,300食を提供しています。

     

    ●CKを始めた理由:

    以前は施設毎に調理師が居り、それぞれ食事を作っていましたが、人員不足と調理技術のムラに悩みがありました。1つのところで作ることで、人の変動に耐えることができ、品質と美味しさを保ちつつ、一括購入でコストを抑えることもできる点にメリットを感じCKを始めました。

     

    ●CKでの使用機器、調理方法、配送方法について:

    調理はクックチルにて提供日の前々日に行っています。加熱はIH・スチコン・フライヤーを使用しています。加熱調理後、ブラストチラーで冷却し、主にホテルパンのまま、チルド保管します。提供前日に、フレックスカート(エレクター)やカムカート(CAMBRO)に入れ、朝昼夕の食事をまとめて
    冷蔵車で各施設に配送します。各施設に届いたら、冷蔵保管し、提供時にスチコンで再加熱という流れで提供しています。

     

    ※詳しいCKの流れについては下記北水会グループ様のHPをご確認ください。

    https://www.suikoasset.co.jp/ck-clover/about/index.html

     

    ●CKのメリット、デメリットについて:

    メリットは、1か所に人を集めることで、大量調理機器で効率的に調理を行うことができ、サテライトキッチンでの人を減らせるということです。サテライトキッチンの厨房にはパートさんしかいない施設もあります。そんな時でも、CKがあるからこそ、温めるだけでおいしさも安全性も保てるというメリットがあります。

     

    一方デメリットは、食べている人がイメージしにくいという点です。出来上がりがわかりにくいということもあるので、食べている方の様子を施設に見学しに行ったり、都度情報共有をしています。また、オール電化の厨房でも機器が発する熱で、室内の温度が高くなることもあります。調理量が増えると、機器がオーバーヒートしてエラーを起こすこともあるので、機器に負担がかからないよう、調理計画をきちんと立てることが難しいと感じています。

     

    ●CKを検討している施設へアドバイス:

    クックチルは人員確保や調理計画等、立ち上げ時の準備が一番重要です。設備面積や電圧等も後からは変えにくいので、じっくりと計画を立てることが大切だと感じます。

     

    【New素材deソフト導入の際のポイント】

    以前は生の魚を使用して一から手作りしていましたが、今回New素材deソフトの魚を取り入れました。魚は肉に比べて品質を一定に手作りすることが難しく、人手もとられていました。生の魚にとろろ、はんぺん、片栗粉を入れてプロセッサーで攪拌して形成していましたが、魚の種類によって水分量や脂の乗りが違うため、魚種ごとにつなぎの量を変えて工夫しても、かたかったり、逆に崩れやすくなったり等、課題を感じていました。New素材deソフトを使用してから品質が一定になり、見た目がよく、喫食率の向上に繋がりました。

     

    ※ムース食、ソフト食、常食の他、一口大、きざみ食、ペースト食、ゼリー食はサテライト施設で調
    整しています。

  • どんな風に活用しているか

    コード4のソフト食は手作り感を出すために、下記5種類を活用して調理しています。

     

    ・やさしい素材肉
    ・やさしい素材とけないコーン
    ・やさしい素材魚

    ・やさしい素材えび
    ・NEW素材deソフト魚

     

    肉はやさしい素材の他に、生のひき肉、とろろ、卵をフードプロセッサーで攪拌し、オリジナルのソフト肉を手作りしています。やさしい素材えびも他の具材と混ぜ合わせて、海老餃子やエビフライ等を手作りするのに活用しています。魚のフライはやさしい素材の魚にバッター液、パン粉を付けて簡単に焼きフライが作れます。とけないコーン、NEW素材deソフトの魚もそのまま簡単に料理の一部に取り入れられるので、とても便利だと感じています。

  • 既製品を使うことのメリット

    既製品の介護食を使用してからは、一から手作りする手間も省け、作業量が減ったことにメリットを感じています。また、既製品は品質が一定で、見た目がよく、喫食率の向上に繋がったことも大きなメリットです。

  • 費用について

    既製品を使用すると値段は上がってしまいますが、人件費や調理時間等の全体的にバランスを見ながら調整しています。また、CKで一括購入することで、品質を保ちつつ、コストを抑えています。

  • 献立例

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