|コラム|脂質の特徴について

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」においては、従来の健康の保持・増進、生活習慣病の発症予防および重症化の観点に加え、栄養に関連した身体・代謝機能の低下を回避するために、高齢者の低栄養やフレイルの予防も視野に入れて策定されています。

今回はエネルギー代謝などにおいて生命維持に必要不可欠な役割を持つ「脂質」について学んでいきましょう。

 

 

脂質の構成成分


「脂肪酸」は構成成分として最も多く、「脂肪酸」は疎水性※1の炭化水素鎖※2とカルボキシル基※3からなっています。

しかし、水溶性の蛋白質でもあるアルブミンと結合することで水に溶けやすくなる親水性※4部分の両方をもつ両親水性でもあります。

 

 

 

脂質の役割


 

 

覚えておこう!アポリポ蛋白について


水(血液)にそのまま溶けることができない脂肪酸はアポ蛋白で包み込むことで親水性を示し、水(血液)に溶け込めるようになります。

この安定した形(脂質とアポ蛋白が結合したもの)をリポ蛋白といい、ほぼ球状で血管の中を移動しています。

リポ蛋白に含まれる脂質の代謝にも重要な役割を果たします。

 

 

 


※1(疎水性)水に対する親和性が低い、すなわち水に溶解しにくい、あるいは水と混ざりにくい物質または分子の性質のこと。

※2(炭化水素鎖)炭素が直線状または枝分かれ状に結合しており、炭素と水素のみからなる化合物を鎖式炭化水素という。

※3(カルボキシル基)有機化合物の原子団の一つ。カルボキシル基(-COOH)を構造にもつ化合物は酸としての性質をもつ。

※4(親水性)水(H2O)との間に親和性を示す科学種や置換基の物理的特性をさす。その親和性通常、水素結合に由来する。

※5(グリセロール)3つの水酸基を持つ糖。炭化水素や脂肪の代謝の中間体。

※6(エステル)酸とアルコールとから、水を分離し縮合して生成する化合物の総称。

※7(リパーゼ)脂質を構成するエステル結合を加水分解する酵素。

※8(糖新生)血中の糖が少なくなったとき、肝臓でグリコーゲン以外のものからグルコースを合成し、足りない糖を補うこと。

 

プロフィール

一般社団法人 健康長寿科学栄養研究所 代表理事

管理栄養士  麻植有希子先生

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