摂食嚥下障害の方の「外食をしたい」という思いにこたえる      ~酒商いNENRIN様へのインタビュー~

明石市に店舗を構える居酒屋『酒商いNENRIN 嚥下食対応ダイニング』では、嚥下調整食のフルコースを提供していらっしゃいます。

今回は、『酒商いNENRIN 嚥下食対応ダイニング』を運営する株式会社年輪の代表取締役 西澤健作様に居酒屋で嚥下調整食のフルコースを提供を開始したきっかけや、提供の工夫についてお話を伺いました。

 


 

〇『酒商いNENRIN 嚥下食対応ダイニング』オープンのきっかけ

株式会社年輪様では病院や施設の食事提供業務を請け負う中で、ムースやミキサー食を召し上がっている方々の「外食ができない」という課題を解決したいと思い、2023年6月に嚥下調整食のフルコースを提供する居酒屋『酒商いNENRIN 嚥下食対応ダイニング』をオープンしました。

 

〇提供されている嚥下調整食のお食事形態について

『酒商いNENRIN 嚥下食対応ダイニング』では、きざみ食、ムース食、ペースト食に対応したお食事の提供をされており、召し上がる方にあわせた安全なお食事の提供するため、通われている施設へ嚥下状態を問い合わせたり、ヒアリングシートを用いて自宅での食事内容や自助食器の有無、食事介助の有無、普段の食事量などについてヒアリングし、その方にあった食事形態を確認した上で、嚥下調整食を作成されています。

 

〇嚥下調整食を提供するうえで大切にしていること

「目で楽しんいただける、喜んでいただけるお食事」ということを大切に料理を提供されています。

物性の安定や調理の簡便性を考え、ソフト食の場合は既製品の介護食品を使用したフルコースのメニューを組み立てていらっしゃいます。

提供の際は既製品介護食をそのままお皿に盛り付けるのではなく、ソースをかけたり、炙ったり、煮たりと調理方法や盛り付けを工夫し、より見た目から楽しんでいただけるような盛り付けをされています。

また、全コースにお品書きを作成しており、召し上がっているお料理をわかりやすくしたり、次に提供されるお料理を待つわくわく感なども大切にされています。

その見た目の良さと味の美味しさから、「ソフト食提供の参考にしたい」と嚥下調整食を提供されている施設に勤務されている方のご予約も多いとのことです。

献立の一例

 

〇提供されている嚥下調整食メニューについて

コースは3種類ご用意されており、品数は7品前後でお客様にあわせてアレンジも可能となっています。

3種類のコースは全て2500円(税抜き)で、季節に合わせたメニューを提供されています。

※嚥下調整食のコースは事前に予約が必要です。

 

〇お客様のお声

『お箸を使用し食べられることがうれしい』、『お酒と一緒に食べる食事は一段と美味しい』、『家族と一緒に外食ができて楽しい』といったお声をいただいているとのことです。

施設で提供される嚥下調整食を召し上がる際は、スプーンでお食事することが多く、またお酒と一緒に食事する機会もないため、ご家族と一緒にお酒を楽しみながらお箸で召し上がる時間を心から楽しんで帰られるそうで、どのお客様にも大変喜んでいただいているとのことです。

また、お客様から寄せられる感想を聞くたび、「嚥下調整食の提供を始めて良かった」と感じるとのことです。

 

〇今後について

現在は夜のみ営業されていますが、今後は「お昼に施設のご入居者様など団体でのご予約も受け付けていきたい」とのことです。

 

〇『酒商いNENRIN 嚥下食対応ダイニング』お問い合わせ先

酒商い NENRIN (サケアキナイ ネンリン) – 山陽明石/居酒屋 | 食べログ (tabelog.com)

TEL:080-7300-2218

プロフィール

株式会社年輪

代表取締役 西澤健作様

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