摂食嚥下のメカニズムとその障害

摂食嚥下、すなわち咀嚼と嚥下には多くの神経や筋肉が関わっています。

食べ物を前にすると、スムーズな連携プレーで一連の反射や動作がなされ、

健康な人ならほぼ無意識のうちに行われます。しかし、その過程のどこかに障害が起こると、摂食嚥下機能の障害がもたらされます。

 

食べものを認知し、口に食べ物を運ぶ


大脳は五感を使って食べ物の情報をキャッチし、それまでの学習によってさらに細かく判断します。

口に取り込む


食べ物を口に取り込む際には、唇や前歯などが働きます。

例えば、大きめの食品が口に入ったときは、前歯でかじり取って、口の中に入れる量を調整します。

このような判断も大脳で瞬時に行われています。

 

 

咀嚼し食塊を形成する


食べ物は口に中に入ると、舌によって奥歯に運ばれ、咀嚼されます。

咀嚼される際には、舌や頬の筋肉などによって唾液と混ぜられます。

咀嚼を繰り返すうちに、食べ物は飲み込みやすい形に形成されます(=食塊形成)。

 

 

のど(咽頭)へ送り込む


食塊形成された食べ物は、舌や頬の筋肉によってのどの奥に移動、咽頭(のど)へと送り込まれます。

この時、食べ物は舌の上でまとめられ、さらに、舌を上あごに押し付けて、食べ物を送り込みます。

 

 

咽頭を通過する・嚥下反射が起こる


食べ物が咽頭に送り込まれると、嚥下反射(=意識しなくても自然に起こる活動)が起きます。

この嚥下反射で起こる嚥下運動によって、空気の入口である気管は閉じ、食物の入口である食道が開きます。

食べ物が食道の入り口を通過すると、逆流しないように筋肉が働き、さらに蠕動(ぜんどう)運動によって胃に送り込まれます。

 

プロフィール

 

菊谷武先生

昭和63年日本歯科大学卒業 現在、日本歯科大学教授で、東京小金井市にある同大学口腔リハビリテーション多摩クリニック院長を務める。クリニックでは、「スプーン一杯でも食べさせてあげたい」「他の子と同じように上手に食べて欲しい」と求める介護や療育の現場で摂食支援を行っている。

著書に『認知症「食事の困った」に答えます』女子栄養大学出版、『食べる介護がまるごとわかる本』メディカ出版などがある。

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