|コラム|在宅での介護食 秋~冬に向けて

暑い夏も終わり、木枯らしの吹く頃になりました。

今年は新型コロナウィルスの影響で、マスクを着用していたため、いつもの夏よりも、さらに暑く感じました。

秋になり涼しくなって喜んでいると、すぐに寒くなってきます。

 

季節の変わり目


 

高齢になると特に季節の変わり目は大変苦手で、体調不良を起こしやすいです。

食欲が低下して食べられるものが限定される場合、短期間でしたら栄養バランスは多少崩れても大丈夫ですので、食べられるものを優先して食べましょう。

体調の悪い時に調理をするのは困難ですので、介護食品も備蓄しておくと助かります。

 

介護食品は柔らかく、食べやすいため、おじや、麺類のように主食のものや、おかずも色々ありますので、組み合わせで楽しめます。

また、介護食品に家にある卵、豆腐などを加えてアレンジしても、栄養価がアップします。

寒いと温かい麺類が人気ですが、単品になりやすいので、卵、かまぼこ、肉、ほうれん草、ねぎなど色々な食材を入れて食べましょう。

 

少人数での食品の使い方


 

1~2人の世帯では食材をたくさん購入すると、食べきれずに処分しなくてはなりません。

フードロスの問題も含めて、食品を廃棄しないために、少人数での食品の使い方についてアドバイス致します。

 

卵は生卵をご飯にかけて食べる方法以外に、ゆで卵、目玉焼き、オムレツなどにも用います。

みそ汁の中に落として食べても美味しいです。

食パンはトーストで食べる場合が多いですが、卵を溶いて、牛乳、砂糖を加えた中に、4~6等分に切った食パンを入れて、浸したものをフライパンで焼いて食べるとフレンチトーストとなり、栄養アップで美味しいです。

 

秋~冬のごはん


 

少人数の世帯では野菜の摂取も少なくなりがちです。

これから美味しい野菜の白菜は、鍋ものには重要です。

鍋以外ではみそ汁、肉と一緒に煮たり、焼うどんに入れたり、シチューに入れても美味しいです。

 

計画的に購入し、調理すればフードロスも防げます。

この料理に入れる食材はこれ!と決めずに、残った野菜や肉、魚介類を入れてみましょう。

意外な美味しさを味わうことができます。

肉や魚を入れる場合、臭みを取る目的で生姜を入れると、体もポカポカに温まり、一石二鳥です。

 

風邪や体調不良にならず、良いお正月をお迎えください。


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プロフィール

福岡クリニック在宅部 栄養課 課長

管理栄養士 中村育子先生

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